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コロナ禍でより大切にしたい 集う時間、居心地のよさ

更新日:2021年3月22日



キラキラした都会を生きるアッパー層

またそこに憧れを抱く都会で暮らす人たちの心を掴んできた東京カレンダー

コロナ禍を経て、見つめなおされる外食の時間とその意味、価値観の変化について、18年に続き、今だからこその話を日紫喜編集長に伺いました。



大切にしているのは食だけをみつめるのではなく、そこで繰り広げられる物語や空気感


ー(LIGHTHOUSE編集部)サントリートレンド編集部LIGHTHOUSE、2度目の取材をさせていただきます、『東京カレンダー』編集長の日紫喜さんです。宜しくお願いします!


日紫喜氏(以下編):宜しくお願いします。


ー改めて、東京カレンダーの雑誌としての編集方針やこだわりを教えてください。


編:本誌は食を中心としたライフスタイル誌です。美味しいものを食べたいという人を受け止めてきましたが、ただそれだけであれば、他のグルメ誌と変わらない。価格帯の高い店に行くシーンの大半は、男女間だと思うし、そうなると着ていく服など周辺のことにも気をつけたくなる。ファッションのコンテンツまで表現したいと思っております。また、ターゲットを年齢のみで区切るのではなく、「美味しいものを食べたい」という上昇志向のある人々を捉えるようにしています。


ーコロナ禍で読者や、外食シーンでの変化はありましたか。


編:外食は東京カレンダーにとって運命共同体であり、外食の意味を見つめなおす2020年でした。現実的にミドルからアッパー層の賃金は下がっているわけですが、金銭の多寡ではなく、自分なりの納得感が対価として得られるか、がより意識されるようになったと思います(Reasonable)。また不特定多数がいく店ではなく、自分の中でいいと思った店や、地元の美味しい店のようにレギュラー化した店に回帰する傾向もあります(Regular)。これまでは、残業後に飲みに行こうといった、「流れ」があったと思いますが、コロナ禍になって「流れ」がなくなり、目的意識をもって外食に行く機会が増えました。(Reason)

 3つのR、 Reasonable、 Regular、Reason、それを積み重ねていくと読者のRealityが出るのではないかと思っています。美味しものを食べたい、美味しいお酒を飲みたいという欲求はなくならいと思うし、これからも消費がどう変化していくかを見極めていきたいと思っています。



外食をとりまくムードの変化、より居心地のよさを重視する傾向へ


ーコロナ禍で読者の行動や心理に変化はありましたか?またどのように情報収集しているのでしょうか?


編:東京カレンダーはWebやインスタグラムのSNSを展開し、そこでの数値やコメントを集めて、街や空気感を分析しています。99%はデータで見ないといけないと思いますが、1%の感性をひとさじとよく言っていますが、加えることを大事にしています。

 そこから見えてきたこととして2020年のオリンピックがなくなったあたりからがらっとムードが変わりました。今までは港区や西麻布といった象徴的な場所で、飲食店だけでなく街全体の空気感も含めたブランディングをしてきましたが、実際にいまどこで消費しているかといったときに、我々が得意なエリアという視点で見つめた際、例えば今は三宿に人が集まっている印象があります。外で派手に飲めなくなった今、自宅に近いところで、よりカジュアルに飲む傾向があります。もともと40代ぐらいの東京カレンダーの読者の年代には身の丈に合った価値観のエリアだったのでしょうが、コロナもあって、読者も気づきだしたし、居心地のよさを求めるムードがあるのかもしれません。エリアが変わるということは、価値観や消費の傾向の変化が表れている。空気が違うし、3年前とも違う。今は丸の内ではないですね。テレワークになって、仕事帰りに〇〇しようが減っているので。


出会いへの欲求は尽きることはない、しかも抑圧された環境で増幅している


ー「仕事帰りに・・」が減っている一方で新たに注目されているシーンはありますか?

編:このコロナ禍で東カレデートというマッチングアプリが好調です。滞在時間もぐっと伸びている。根源的な男女のニーズは減っていない、むしろ抑圧された環境で増幅しているのかもしれません。我々は、東カレデートで出会った先には、それを成就させるために、間違いなくリアルにデートをする。そこでの出会いの場を演出するべく、東京カレンダーという本誌でデートでのストーリーを想定してお店を提案しています。つややかなお店もあれば、最近ではカジュアルな焼き鳥なども掲載しています。それこそ時代にあわせたお店を提案していきたい。


ー6月に初めておうち時間特集をされたと思いますが、どういうきっかけがあったのでしょうか?


編:緊急事態宣言下、あの時ならではの時流があった中で、世の中におうち時間はあふれていた。デリバリーにも飽きが出てきていた中で、東京カレンダーの読者はどういうおうち時間を過ごしていたのかを見つめて、ならではのおうち時間を描いてみた。

 一方でまた最近はムードも変わってきており、ルールを守って、外食も戻りつつある。

ただ、コロナ禍で生まれた「家にいる時間を充実させたい」という価値観は定着したので、「おうちでお酒」という2特を半年展開しています。



一期一会の出会い、食事、お酒を意味のあるものにするために


ーお酒の飲み方の変化、シーンの変化はありますか?


編:家で一人で飲むというシチュエーションは増えた。瓶酒であるウイスキーやクラフト、プレミアムジンなどにも手は伸びているのではないか。お店ではソムリエやお店のオススメを聞くだけで良かったが、家で飲むには、自分で能動的にお酒を選ぶシーンが増えてきていると思います。今後は自分で好きなお酒を選びとっていく人が増えていくかもしれません。

 実際東京カレンダーでも体系立ててわかりやすく、お酒を解説するWebコンテンツは数字もいいです。いい意味で、コロナで少なからずお酒への印象は変わってきているのではないでしょうか。知識欲のある読者の後押しができるように情報を提供していきたいです。


ー最後に、東京カレンダーは読者に対して、お酒のどういう価値観をどのように訴えかけていきますか?


編:読者には自然にお酒にも出会ってもらえるように心がけています。ワクワクした夜を体験するにはお酒は欠かせませんから。そのお酒との体験(価値)を最も伝えやすいのは、外食シーンだと思うので、お店のシチュエーションの中でのお酒であるべきだと考えます。


ー東京カレンダーさんの今の時代にあったこれからの提案が楽しみです。

 本日はありがとうございました!





LIGHTHOUSEが照らし出す未来

~東京カレンダー 日紫喜康一郎編集長~


1.東京カレンダーが大切にしているのは、外食だけをみつめるのではなく、そこで繰り広げられる人の物語や空気感を描くこと。


2.流れで飲みに行くことが減り、一回一回の外食の機会の価値が高まっている。自分なりの納得感(Reasonable)、目的意識(Reason)を大事にする傾向に。


3.外飲みでお店の人がお酒を指南してくれる機会が減り、家飲みでも能動的にお酒を選ぶ意識も増している。東京カレンダーは得意なシーンを描くことに加え、知識欲も満たす後押しをしていきたい。



外食だけでなく、まつわるライフスタイルの変化の機微を捉えてきた東京カレンダー


今、コロナ禍での変化する外食・家食で効果的にどうお酒と出会ってもらうかを考えるなら東京カレンダー日紫喜編集長に相談してみませんか?


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